七時少し前に待ち合わせ場所に着くと、リサさんと西さん以外の四人が既に集まっていた。
潤平くんと二人で現れた私を見て、愛香が意外そうに目を見張る。それでもなにも言わず、代わりに隣の保志さんがおもしろそうに口を開いた。
「もしかして、そういうことになった?」
潤平くんが笑って否定した。
「違いますよ。同盟組んだんです。片思い同盟」
「なにそれ?」
「お互い違う相手を好きになれるように、応援し合おうって」
それを聞いて、保志さんが器用に片眉を上げて見せる。
「潤平くんがヒナちゃんを忘れられるように、ヒナちゃんが応援するの?」
「そうです」
「うんまあ、よくわかんないけど、二人ともすっきりした顔してるからよかった」
保志さんがにっこり笑った。僕のお姫様のご機嫌もこれで落ち着くかな、と愛香を見て、照れた愛香に叩かれている。周りのみんなも笑っていて、あの日気まずかった雰囲気は、もう残っていなかった。
信号の向こうにリサさんと西さんの姿が見えて、みんなで手を振る。信号が青に変わって、リサさんが元気に走ってきた。
「お疲れ~! ってみんな、なんか楽しそーだね!」
なになにー、とはしゃぐリサさんに、潤平くんが聞いた。
「俺たちよりリサさんの方が楽しそうですよ。なんかあったんですか?」
「あ、あのねえ、今圭太と手伝ってきたんだけど……」
言いながら腕時計を見る。
「あと十秒……五、四、三、二、一!」
リサさんの掛け声に合わせるように、信号の向こうの公園が一斉にライトアップされた。
「わあ、光った」
「なんかイベントですか?」
そうなんだよ、とリサさんの後ろからゆっくり歩いてきた西さんが言う。
「ショーの時に映像を作ってくれた工大生がライトアップのイベントするっていうから、設営だけ手伝ってきたんだ。梨沙はほとんど喋ってただけだけど」
横目でリサさんを睨む西さんの視線は気にならないようで、リサさんが元気に言った。
「じゃあみんな揃ったことだし。れっつごー!」
潤平くんと二人で現れた私を見て、愛香が意外そうに目を見張る。それでもなにも言わず、代わりに隣の保志さんがおもしろそうに口を開いた。
「もしかして、そういうことになった?」
潤平くんが笑って否定した。
「違いますよ。同盟組んだんです。片思い同盟」
「なにそれ?」
「お互い違う相手を好きになれるように、応援し合おうって」
それを聞いて、保志さんが器用に片眉を上げて見せる。
「潤平くんがヒナちゃんを忘れられるように、ヒナちゃんが応援するの?」
「そうです」
「うんまあ、よくわかんないけど、二人ともすっきりした顔してるからよかった」
保志さんがにっこり笑った。僕のお姫様のご機嫌もこれで落ち着くかな、と愛香を見て、照れた愛香に叩かれている。周りのみんなも笑っていて、あの日気まずかった雰囲気は、もう残っていなかった。
信号の向こうにリサさんと西さんの姿が見えて、みんなで手を振る。信号が青に変わって、リサさんが元気に走ってきた。
「お疲れ~! ってみんな、なんか楽しそーだね!」
なになにー、とはしゃぐリサさんに、潤平くんが聞いた。
「俺たちよりリサさんの方が楽しそうですよ。なんかあったんですか?」
「あ、あのねえ、今圭太と手伝ってきたんだけど……」
言いながら腕時計を見る。
「あと十秒……五、四、三、二、一!」
リサさんの掛け声に合わせるように、信号の向こうの公園が一斉にライトアップされた。
「わあ、光った」
「なんかイベントですか?」
そうなんだよ、とリサさんの後ろからゆっくり歩いてきた西さんが言う。
「ショーの時に映像を作ってくれた工大生がライトアップのイベントするっていうから、設営だけ手伝ってきたんだ。梨沙はほとんど喋ってただけだけど」
横目でリサさんを睨む西さんの視線は気にならないようで、リサさんが元気に言った。
「じゃあみんな揃ったことだし。れっつごー!」