ショーが終了して、少しだけ休憩時間になった。みんなで控え室に戻ったけど、愛香と保志さんの姿は見えず……まあ心配しても仕方ない、ということで、音響室から戻ってきた小川さんを含め、缶ジュースで乾杯する。
「お疲れさま~。ヒナちゃんたち、すごいよかったよ!」
「ウォーキングもちゃんとできてたし。結構練習したんじゃない?」
「周りの評判もよかったよー。マジで一位、狙えるかも!」
そこかしこで同じように褒め合っている姿が見える。ショーが無事終わって、周りみんなが開放モードだ。
「保志さんに全部持ってかれましたけどね」
肩を竦める潤平くんにつられて、みんなも苦笑いを浮かべる。
「あれは置いといて。どう、ヒナちゃん、楽しかった?」
顔を覗き込んでくるリサさんに、満面の笑みで答える。
「はい、とっても。一生の思い出になりました」
ならよかったあ、とリサさんも満足げに笑ってくれた。
「私さっそく二人のこと聞かれたよ。あの二人って付き合ってるのか、って」
手を上げた小川さんの報告に驚く。
「そんなこと聞かれたんですか?」
「うん。だってすごくお似合いだったもん。特に潤平くんの目がねー、ヒナちゃんのこと大事でたまんないって感じだったし。ちゃんと否定しといたけどね」
思わず潤平くんのほうを見ると、目が合ってしまってすぐに逸らした。ほかの人からは、そんな風に見えたんだ。
桐原さんは、どう思ったかな。
ふと、そういえばどこにいたんだろう、と思う。探す余裕はなかったし、下は見ないようにしてたから、どこから撮影してるのかわからなかった。
「桐原さんって、どこにいた?」
潤平くんに尋ねると、驚いたように返された。
「どこ、って、目の前にいたじゃん。ランウェイの先端のところ」
絶対目に入ってるよ、と言われるけど、その辺の記憶がないから、視線が向いてたとしても認識できないまま通り過ぎてしまっていたのかもしれない。
そんな私に潤平くんが何か言いかけたところで、リサさんが声をあげた。
「あ、二人戻ってきた!」
控え室の人混みの向こうに、保志さんの頭が一つ飛び出ているのが見える。その後ろには愛香がいて……二人は手を繋いでいた。
「お疲れさま~。ヒナちゃんたち、すごいよかったよ!」
「ウォーキングもちゃんとできてたし。結構練習したんじゃない?」
「周りの評判もよかったよー。マジで一位、狙えるかも!」
そこかしこで同じように褒め合っている姿が見える。ショーが無事終わって、周りみんなが開放モードだ。
「保志さんに全部持ってかれましたけどね」
肩を竦める潤平くんにつられて、みんなも苦笑いを浮かべる。
「あれは置いといて。どう、ヒナちゃん、楽しかった?」
顔を覗き込んでくるリサさんに、満面の笑みで答える。
「はい、とっても。一生の思い出になりました」
ならよかったあ、とリサさんも満足げに笑ってくれた。
「私さっそく二人のこと聞かれたよ。あの二人って付き合ってるのか、って」
手を上げた小川さんの報告に驚く。
「そんなこと聞かれたんですか?」
「うん。だってすごくお似合いだったもん。特に潤平くんの目がねー、ヒナちゃんのこと大事でたまんないって感じだったし。ちゃんと否定しといたけどね」
思わず潤平くんのほうを見ると、目が合ってしまってすぐに逸らした。ほかの人からは、そんな風に見えたんだ。
桐原さんは、どう思ったかな。
ふと、そういえばどこにいたんだろう、と思う。探す余裕はなかったし、下は見ないようにしてたから、どこから撮影してるのかわからなかった。
「桐原さんって、どこにいた?」
潤平くんに尋ねると、驚いたように返された。
「どこ、って、目の前にいたじゃん。ランウェイの先端のところ」
絶対目に入ってるよ、と言われるけど、その辺の記憶がないから、視線が向いてたとしても認識できないまま通り過ぎてしまっていたのかもしれない。
そんな私に潤平くんが何か言いかけたところで、リサさんが声をあげた。
「あ、二人戻ってきた!」
控え室の人混みの向こうに、保志さんの頭が一つ飛び出ているのが見える。その後ろには愛香がいて……二人は手を繋いでいた。