「会いたかったよ! 穣……」

木々葉にギュウッと抱き締められる。

「った!!!」

しまった!!!

「ごめん!
強く抱き締めちゃった?」

木々葉が慌てて僕から離れる。

「いや……まぁ……。
ちょっと……強かったかな?」

全然強くなかったけど……。

「そうなんだ……。
今度は、もっと優しく抱き締めるね!」

ごめん……。


「穣に会えたから……帰るね!」

「おお、また明日な!」

よし!!!

「帰るって行ったのに……何でそんなに嬉しそうなの?」

木々葉が僕に疑いの目を向ける。

「嬉しいわけ……ないだろ?」

嬉しいよ……。

「寂しい?」

「まぁ……」

家で一人だし……。

「帰るの止めようか?」