「何だ?
殴らないで欲しいか?」

青巻き髪の男が、僕の側にかがんで言う。

「違う!!!
殴るなら……顔以外! いや…見えない所を殴ってくれ!!!」

そうじゃないと……困るんだ!!!

「どうしますか?」

黄巻き髪の男が、好青年に聞く。

「そうだな……」

好青年が僕をジーッと見る。

「お願いします!!!
例のモノは、明日持って来ますから!!!」

僕は好青年に訴えかける。

「そうか……。
見えない所を殴れ」

「「「分かりました!!!」」」

3人の男達はそう言い、赤巻き髪の男が上に振り上げていた右腕は、振り下ろされた。


痛ぁ……。

殴られるのは今回が初めてじゃないのに、やっぱり痛いな……。

家に着くと、僕は玄関のドアを開ける。

「ただいま……。
って…居ないんだった……」

父さんも母さんも仕事で外国に居る。今はどこだっけ……。

ん?

「そういえば何で玄関のドアが開いて……」

朝、ちゃんと鍵をかけて…。