「それはないです!!!」

木々葉が大声で否定する。

「……木々葉……。きっぱり言い過ぎ…」

「クソー!!!」

坊主頭が悔しさのあまり蹴飛ばした石が、僕にめがけて飛んでくる。

木々葉の右拳くらいの大きさの石だなぁ……。

頭に……当たった…。

「木々葉……」

僕はいつの間にか木々葉に抱き締められていた。

「大丈夫か? 頭……」

木々葉の頭に触れてみると、血がついた僕の右手。

「木々葉!!!」

この時の僕は、木々葉がケガしたのが本当に、本当に、本当に嫌だったから。

僕は木々葉を守られる事を止めたんだ。

それなのに僕は……。


「木々葉!!!」

また木々葉をケガさせてしまった……。