「穣の頭を叩いたり! 穣にランドセル持ちをさせたり! 穣の持ち物を盗んだり! 穣に〓∵¢£§¶¿…」

僕は右手で、木々葉の口をふさぐ。

「もう良いよ。木々葉……」

全部言わなくて……。

「……いじめてたのか?」

「……」

坊主頭が無言で、目をふせている。

「田中くんを……いじめてたのか?」

「……田中を見ると……いじめたくなるんだ……」

そうなんだ……。

「その気持ち……分かる!」

へっ?

「見るからに小さくて弱そうなのに、可愛い女の子と一緒に居るのが…気にくわないんだろ?」

「……うん」

それ…って……。