「たっ……」

同級生の坊主頭の男の子に、僕は突き飛ばされた。

6歳の田中穣。

僕は背が低くて(現在も156cmと低い)。

よくいじめられた。

「ぐおっ!!」

木々葉が坊主頭を右拳で思いっきり殴った。

6歳の緑島木々葉。

木々葉は背が低くて(現在も152cmと低い)。

よく殴っていた。

「穣に手、出したら……。
また殴るから!」

木々葉は殴られた勢いで地面に倒れたままの坊主頭に、可愛い笑顔で言った。

「木々葉……。
ありがとう……」

僕は両目に涙をためながら、木々葉にお礼を言う。

「穣……。
私みたいに、殴っちゃえば良いのに」