「おっと。
残念…」

僕の右腕が赤巻き髪の男の右手に掴まれる。

見られてたか……。

「何、やってるんだ?」

黄巻き髪の男が僕と赤巻き髪の男を見て、キョトンとした顔をしている。

「何って、お前のスマホを守ってやったんだよ」

赤巻き髪の男と目が合う。

「手癖が悪いなぁ……。
壊すよ?」

「うっ……」

僕の右腕が赤巻き髪の男の右手に強く掴まれる。

「壊せ! 壊せ!」

黄巻き髪の男が応援する。

「良いんですか?」

青巻き髪の男が心配そうに好青年に聞く。

「良いんじゃない?
左があるし」

好青年が興味なさそうに答える。

「うう……」

さっきよりももっと強く赤巻き髪の男の右手に掴まれる。

このままだと……本当に壊されて…。