第30話 冬休みそれぞれの過ごし方 ささもっちゃん・友子・まゆみ編

 12月下旬、ささもっちゃん家ではクリスマスパーティーに向けて着々と準備を進めていた。

 ささもっちゃん「ママ、パパ、ささもっちゃんはクリスマスパーティーに余念無し!」
 正子「そうね、ささもっちゃんがお友達の子達を連れて来てくれるんですもの。ささもっちゃんは張り切り虫さんになっちゃうよね♡」
 正幸「張り切り虫パパだよ~ささもっちゃん!」
 正子「あんたは電撃窓拭き用ロボ、つやつや君で窓拭き掃除しなさいよ。只でさえ友子ちゃんとまゆみちゃんの家はお金持ちで家のクオリティー負けてるんだから」
 正幸「分かってるよ。ほら、つやつや液とぬるぬる液買っといたから安心安心♡」
 ささもっちゃん「パパ、ぬるぬる液は止めて。パパのぬるぬる帝王」
 正幸「そんなぁ~ぬるぬる帝王なんて言われたら、パパもう自信無くしてウナギの養殖王になっちゃおうかなってなるよ」
 ささもっちゃん「パパ御免なさい。ウナギの蒲焼き、ささもっちゃん食べられないよぅ~。パパったら怒リーマンなの。うぇ~ん」
 正子「ちょっとあんた、ささもっちゃんがウナギ夢略してウナ夢見たって泣いちゃった日を忘れたの?」
 正幸「申し訳ない。ささもっちゃんの嫌いシリーズを把握しなかった僕のミスだよ。大人しく掃除するね」
 ささもっちゃん「パパ許す。だから頑張るのだ」
 正子「だそうよ♡」

 ささもっちゃん一家は、少し早い年末大掃除を綺麗に済まして、クリスマスの日友子とまゆみを待っていたのだった。2人は夜に少し早くささもっちゃん家に集合したのだった。

 まゆみ「友子、遅いよ」
 友子「御免!それでは」
 まゆみ「何処行くのよ」
 友子「私よりプレゼント交換の品大きいから、あたし、あたし現実から逃げようとして」
 まゆみ「友子!」
 友子「お止めになって!!見苦しいのは分かってる。でもね女って輝けるのはほんの1瞬の事だから」
 まゆみ「……。中入ろ、友子。冷えるよ」
 友子「あぁ、今日は雪が降ってるのにな。何だか温かいなぁ~」
 まゆみ「そっ、そうだね」
 友子「まゆみちゃん、何だか今日は楽しくなりそうだよ」
 まゆみ「う、うん」
 正幸「わぁ~、まゆみちゃん、友子ちゃんだぁ~。動画は2人はOKでしょうか?」
 まゆみ「はっ、はい。ねっ、友子。良いよね?」
 友子「泣く子は居ねぇ~が~ささもっちゃんは悪い子じゃねぇ~が~」
 正子「なまはげ様、家のささもっちゃんは悪い子ではありません。1日2回歯磨きもしますし…」
 ささもっちゃん「本日のヒロインだぁ~い!ささもっちゃんはクリスマス好きぃ~」
 正幸「おお、サンタささもっちゃんだ。レアささもっちゃんフォーカス中なり。カシャカシャ!!」
 まゆみ「……。あの~そろそろ中入っても」
 友子「あっ、まゆみちゃんだ。遅いよぉ~何してるの」
 まゆみ「もう、知りません。プンプン」

 友子とまゆみがささもっちゃんに連れて行って貰った先は、ささもっちゃん家の食卓だった。手作りで飾られた飾り付けに友子とまゆみも心を打たれたのだった。ささもっちゃんと正幸特製手作りクリスマスツリーが飾ってあり、食卓にはささもっちゃんと正子特製手作りケーキと美味しそうな料理が並べてあった。

 ささもっちゃん「それでは僭越ながら、ささもっちゃんが乾杯の音頭を取らせて頂きます」
 友子「よっ、ささもっちゃん。いじらしいぞ」
 正子「あんた、カメラよ。スタンバイ」
 正幸「何時でも良いぞ、ささもっちゃん」
 まゆみ「頑張って」
 ささもっちゃん「かつて存在した琉球王家は独立した王国として存在し、日本や中国の文化に影響を受けつつ、独自の文化を築きあげたという話ですが、ささもっちゃんは沖縄に呼ばれてる気がします。夏女ささもっちゃんとクルーに幸あれ。乾杯~」
 一同「乾杯~」
 正子「ささもっちゃん家のフルコースをご堪能あれ」
 正幸「さぁ~遠慮なさらずに」
 友子「頂きま~す」
 ささもっちゃん「ささもっちゃん食べるぅ~」
 まゆみ「頂きます」

 ささもっちゃん家はメニューの呼び方も独特だった。

 まゆみ「これは何です?イカとタコ。とても美味しいんですけど」
 ささもっちゃん「あぁ、ね、それは南海の大決戦」
 友子「これは七面鳥?美味しいけど」
 ささもっちゃん「これ私好き。くりすます鳥ーむ、貴族食いだい」
 まゆみ「……。呼び方独特ですね」
 正子「そうかしら、まゆみちゃん家ではくりすます鳥ーむって言わない?」
 正幸「全国区の呼び方だよね」
 まゆみ「そうかもしれませんね、とほほ」
 友子「美味い!くりすます鳥ーむ」
 まゆみ(ファイト!まゆみ)
 正子「持って来たわよ。ささもっちゃん最高傑作、サンタトナカイアシスタント」
 友子「出た!サンタトナカイアシスタント!!」
 正幸「デカいぞ、ささもっちゃん!そして、ゴージャス」
 まゆみ(何で、ささもっちゃんメイン?)

 ささもっちゃん達は料理を堪能した後、プレゼント交換会を行うのだった。

 ささもっちゃん「パパ、例の物をヒャリーアップ!!」
 友子「何だろう?ささもっちゃんのは大きいね」
 ささもっちゃん「勿論でござ~い。大きい物こそ良きに計らえ」
 まゆみ「私も大きいよ~ん!」
 正幸「それでは始めましょうプレゼント1番目はコレ」

 プレゼントには可愛いピンクのラッピングがしてあり、大きさは手のひらサイズだった。

 友子「誰~のかな♪誰~のかな♪」
 まゆみ「……。もう友子のと断定出来ちゃうけど」
 友子「言わないで」
 ささもっちゃん「私に~」
 友子「そうだよ~開けてみて」
 ささもっちゃん「わぁ~コレ欲しかったんだぁ~ニコニコささもっちゃんだぁ~い」
 正子「何だったの?」
 ささもっちゃん「スカンクのマイボだよ、ママ。動いてくれたりするよ。オナラをするギミックも付いちょります」
 友子「イェ~イ!!」
 まゆみ「……。いっ、イェ~イ」
 ささもっちゃん「ありがと。嬉しいよぉ~友子先輩♡」
 まゆみ「次は私ね。友子が欲しがっていた物だよ。ハイ友子、どうぞ」
 友子「へぇ~何だろう」
 まゆみ「へへっ」
 友子「これは、大きなおしゃべりジュゴンだぁ~やったぁ~」
 まゆみ「今、JKに人気なんだってね。ジュゴン可愛いもんね。何てお話しするのか聞きたいなぁ~」
 正幸「聞かせて欲しいよ、友子ちゃん」
 友子「えっとねぇ~このボタンでおしゃべりするのか、エイッ!!」
 ジュゴン「儲かってまっか?儲かってまっか?ワシんとこは最近、羽振りが良う無くてのう…」
 まゆみ「……」
 ささもっちゃん「コレ欲しい!!」
 正幸&正子「ウチにも欲しい!!」
 友子「やったね、コレは友子のだよ」
 ささもっちゃん「えぇ~、欲しいのに♡」
 正幸&正子「まゆみちゃん分かってるねぇ~」
 まゆみ「……。はい、まぁ~」
 友子「まゆみちゃんありがと」
 まゆみ(私もJKだぞ、まゆみファイト!)
 ささもっちゃん「じゃあ最後にコレ、まゆみ先輩にどうぞ」
 まゆみ「有難う!」
 ささもっちゃん「気に入って貰えるか分かんないけど」
 友子「こっ、これは」
 まゆみ「……」
 ささもっちゃん「お手製ロボ、ダンディネスですぅ~。まゆみちゃんおじ様好きだから♡」
 友子「凄い科学!何が出来るの?」
 ささもっちゃん「ダンディネスボタンを押すと良い事が起きるよ」
 友子「ポチっとな」
 ダンディネス「ワタシハダンディネス。マユミサンイケナイヨワタシニハツマガ」
 まゆみ「……。有難うね。嬉しいよ」
 ささもっちゃん「これで皆仲良しですね~」
 友子「イェ~イ!!ウンバ~」
 正子&正幸「ウンバ~、ウンバ~。バッカ~ル、バッカ~ル…」
 ささもっちゃん「バッカ~ル、バッカ~ル…」
 まゆみ(一人にしないでぇ~)

 こうして、ささもっちゃん家の夜は更けて行くのだった。