翌日から、愛瑠萌はギブスでの登校となった。
学校への送迎は、愛瑠萌のことが大好きなうちのばあちゃんが買って出た。

もうすぐ70になるとても元気なばあちゃんは、親父が住職をする寺を取り仕切っているばかりか、敷地内に保育園まで営んでいる。
その仕事の合間を縫って、愛瑠萌の送迎をする気らしい。

「メルモは家の孫みたいなものだから」
そう言われて誰も何も言えなかった。

そして、
当然のように、愛瑠萌の県総体不参加が決まった。
つまり、インターハイもないって事だ。
出来ることなら、この大会だけは出させてやりたかった。
愛瑠萌だって多少手や足を痛めたくらいなら無理をしてでただろう、でも骨折となればどうしようもない。
わかってはいるんだ。でも・・・