「ごめんね〜、御崎さん退屈だよね?お待たせ、ハァハァ」
琴菜は走って戻ってきて椅子に座る
「一年生とかに手伝ってもらわないの?」
「間に合わなくなったら気づいた人が作ってくれるよ、最初はみんなでランニングから基礎練習をするからその間は私しかいないから作るよ~」
「琴菜マネ、絆創膏頂戴、あっ、ちわっす」
栞に頭を下げる
一年部員がやってきた
「はーい」
救急箱から絆創膏を出して琴菜が貼ってあげていた
「これでいい?」
「ありがとう」
「今のって一年生じゃないの?」
「よく、わかるね、何でわかったの?」
「体操服を着てたから?色が学年で違うんでしょ」
「そう、違うのよく知ってるね」
「買いにいったらお店の人が言ってたよ」
「そっかー」
「何で敬語じゃないの?」
「ん?そうだった?全然気にしてなかった」
アハハとまた笑顔で答えていた
栞には信じられなかった
慣れの問題ではないよね、えっと、この塚本さん?だっけ、後輩になめられてるのかな
部員の基礎練習が終わってテントに集まってきた
「琴菜マネ、スプレー取って」
今度は二年生部員だった
「ぶつかった?どこ?」
「ふくらはぎにシューして」
「はい、気を付けてよ」
「先輩、俺の方が今日はタイムが良かったすよ」
「次は負けないし」
「次も勝ちます」
「いや、次は俺が先輩に勝つし」
なんでこんなに先輩と後輩が普通に話してるの?
前の学校では考えられないことばかり