放課後、私は御崎さんを連れてグランドに行った
「二年生の途中だったから正直部活は考えてなかったの」
「マネージャーだもん大丈夫よ、それに今、私一人で手が足りないっていうか……でも強制するわけじゃないから自分で決めてね、入らなくても全然気にしないからね」
「マネージャー、ちわっす」
「こんにちは」
琴菜は後輩からの挨拶にも笑顔で答える
この子可愛いな~
栞は思っていた
ふわふわした髪に大きな目、ぷるぷるした唇
女の子!って感じ?
後輩に対する挨拶も愛想よくふりまいてるわけではなさそうだし自然
「俊ー!」
栞は名前を呼ばれて振り返った男子を見た
俊が走ってくる
「御崎さんね、前の学校でサッカー部のマネージャーをしてたんだって、今日見学いい?」
「いいよ、そこのテントに椅子があるから座って見てるといいよ」
俊も爽やかな笑顔で栞に接する
「キャプテンの河田俊くんだよ、今同じクラス……あっ、まだ男子の顔なんてわからないよね」
「うん、まだちょっと覚えてないかな」
「ここに座ってて、私、着替えてくるね」
栞は椅子に座ってグランドを見回した