朝、俊と琴菜が学校の門に来たとき、前から栞と淳基が二人で歩いて来ていた
「ふぁ〜はよ、寝みい……淳基行こうぜ」
「おはよ、随分眠そうだね、部室の鍵を取ってこようか?」
「あー、悪りぃな、朝までやっちまって寝不足なんだよ、ふぁー腰が痛てぇ」
「はいはい(笑)」
女子更衣室
「栞ちゃん、二人で来たの?偶然会ったの?」
「琴菜ちゃんは人のことはズバッと聞けるんだね(笑)」
「あっ、ごめん」
「いいよ、昨日ね、あれからご飯を食べに行ったの
あっ、結局キャプテンに話そうとしていた練習体制は坂本くんに話したからもういいよ
何かねいつもキャプテンは坂本くんを呼ぶのよ、どうやらゲームを組み立てるのは坂本くんらしいのね」
「俊は前しか見れない性格だから淳基くんの事は信頼してる、特進で頭もいいしね」
「そうらしいね、でね、送ってくれてた時に彼からメッセージが入ってきて
‘別れよう’って
‘どうして?’って送ったけどそれから何も連絡がなくてね
坂本くんはそれを気にしてくれてたみたいで
朝、玄関を出たら待っててくれて一緒に来たって訳」
「栞ちゃん、そんな冷静に話せること?」
「うーん、先週少し会った時は別れたい感じはなかったんだけどね」
「いきなりだね」
「そう、今日電話してみなきゃ、はっきりさせたいしね」
「簡単に別れちゃうの?」
「ちょっとね、どうせ話さなきゃいけないかなと思ってたところだったから」
「ん?……」
「まあ、また話すよ、行こう!」