「そうだな。明日香ちゃんと水族館で楽しいホリデーを過ごしたと言った時の、お祖母ちゃんの悔しがる顔が今から目に浮かぶわい!」

そう言うと市蔵はカラカラと悪代官のような高笑いをした。

しかし、残念ながらその笑いは長くは続かなかった。

なぜなら、市蔵と明日香の前方、正面ゲートの向こうにお祖母ちゃんが腰に両手を当て、鬼のような形相で、仁王立ちになっていたからであった。