新天地を求め、無人島へ上陸した鬼。島のカメは鬼に草花などの贈り物を毎日した。しかし、贈り物はある日突然終わる。植物の乏しい火山島でカメが自分の食べ物を削っていた事に気づいた鬼は、必死でカメを探す。瀕死のカメは自分は寿命である事、仲間のカメは火山噴火で絶滅した事、そして自分の食べ物は全て鬼にあげると告げる。鬼は仲間を失ったのは自分も同じである事、仲間ならば自分がなってやると、カメを励ますが、カメの命は尽きようとしていた。カメを救う手段はただ一つ。鬼が自分の命をカメに与える事だった。鬼は百命鬼と呼ばれる鬼で百の命を持つ。だが、桃太郎によって全てを奪われた鬼は人との激闘の末、既に多くの命を落としていた。鬼は今何個目の命を使っているのか解らない。しかし、今が命の捨て時と、笑いながら自分の胸に右手を突き立てる。カメは蘇生し、鬼も無事だった。新たな仲間となった2匹は食料の豊かな新天地を目指すことにする。