紫織は目が覚めるなり、身体が熱くなっているような感じがした。
気のせいだろうかとも思ったのだが、頭もぼんやりとしていて食欲が湧かない。
「あんた、熱でもあるんじゃない?」
箸を全く動かさない紫織を心配そうに見つめながら、母親は紫織の額に手を当ててきた。
ひんやりとした感覚が心地良い。
そんなことを思っていたら、母親は「やっぱり」と溜め息交じりに言った。
「紫織、今日は休みなさい。今朝の天気予報でも午後から雪が降るって言ってたし、無理に学校行ったら悪化させてしまうわよ?」
本当は無理をしてでも行こうかとも思っていたが、気持ちとは裏腹に、身体は休息を訴えている。
紫織は素直に「うん」と頷くと、箸を置いて立ち上がった。
一瞬、めまいを感じた。
倒れそうになるのをどうにか堪え、フラフラとおぼつかない足取りで部屋へ戻った。
自室へ戻って来てから、紫織は再び制服からパジャマへ着替えた。
とにかく、一秒でも早く眠ってしまいたい。
そう思いながら、ベッドへと潜り込む。
すると、ほどなくして母親がやって来た。
手には氷水で満たした洗面器を持っており、中には真っ白なタオルが浸されている。
「あとでアイス枕も持ってくるから」
母親は言いながらタオルを絞り、ある程度水分が抜けた状態のそれを、紫織の額へ載せてくれた。
「学校へは今から連絡しておくから。あんたはちゃんと寝てるのよ?」
そう言い残して、母親は静かに部屋を後にした。
気のせいだろうかとも思ったのだが、頭もぼんやりとしていて食欲が湧かない。
「あんた、熱でもあるんじゃない?」
箸を全く動かさない紫織を心配そうに見つめながら、母親は紫織の額に手を当ててきた。
ひんやりとした感覚が心地良い。
そんなことを思っていたら、母親は「やっぱり」と溜め息交じりに言った。
「紫織、今日は休みなさい。今朝の天気予報でも午後から雪が降るって言ってたし、無理に学校行ったら悪化させてしまうわよ?」
本当は無理をしてでも行こうかとも思っていたが、気持ちとは裏腹に、身体は休息を訴えている。
紫織は素直に「うん」と頷くと、箸を置いて立ち上がった。
一瞬、めまいを感じた。
倒れそうになるのをどうにか堪え、フラフラとおぼつかない足取りで部屋へ戻った。
自室へ戻って来てから、紫織は再び制服からパジャマへ着替えた。
とにかく、一秒でも早く眠ってしまいたい。
そう思いながら、ベッドへと潜り込む。
すると、ほどなくして母親がやって来た。
手には氷水で満たした洗面器を持っており、中には真っ白なタオルが浸されている。
「あとでアイス枕も持ってくるから」
母親は言いながらタオルを絞り、ある程度水分が抜けた状態のそれを、紫織の額へ載せてくれた。
「学校へは今から連絡しておくから。あんたはちゃんと寝てるのよ?」
そう言い残して、母親は静かに部屋を後にした。