ホームルームが終わった後、井原さんに教わった通り、ちりとり片手に1階の階段下にある倉庫へ向かった。
中はそんなに広くなかったから、新品の清掃用具がある場所も廃棄用の段ボール箱もすぐに見つかったけれど、何せ初めて入る場所だから少し手間取ってしまった。電気のスイッチがどこにあるのか分からず、薄暗い中でちりとりの交換をする羽目になった。
その後、気が抜けたせいか薄暗いせいか、中腰の姿勢から膝を伸ばしたら天井に思いっきり頭をぶつけてしまった。階段の下だから、天井が斜めになっていて低いのだ。
脳天がじんじんとしびれたまま、倉庫を出る。廊下がやけに明るく感じた。セミやモグラが地中から出てきた時には、こんな気持ちになるんだろうか。
教室に着く頃には、もうしびれはだいぶ治まっていた。でも今度は違う意味で、脳に衝撃が走った。
誰もいないと思っていた放課後の教室に、井原さんがいた。窓際に立って、外を見ていた。窓枠に手をかけて、ほんの少し見上げるように。おそらく、空を凝視している。
中はそんなに広くなかったから、新品の清掃用具がある場所も廃棄用の段ボール箱もすぐに見つかったけれど、何せ初めて入る場所だから少し手間取ってしまった。電気のスイッチがどこにあるのか分からず、薄暗い中でちりとりの交換をする羽目になった。
その後、気が抜けたせいか薄暗いせいか、中腰の姿勢から膝を伸ばしたら天井に思いっきり頭をぶつけてしまった。階段の下だから、天井が斜めになっていて低いのだ。
脳天がじんじんとしびれたまま、倉庫を出る。廊下がやけに明るく感じた。セミやモグラが地中から出てきた時には、こんな気持ちになるんだろうか。
教室に着く頃には、もうしびれはだいぶ治まっていた。でも今度は違う意味で、脳に衝撃が走った。
誰もいないと思っていた放課後の教室に、井原さんがいた。窓際に立って、外を見ていた。窓枠に手をかけて、ほんの少し見上げるように。おそらく、空を凝視している。