朝、甲高い声を聞いて目覚める。
『おはよーーーー、朝だーーーーーッ!!!!』
「うわっ!!」
突然の叫びに驚いて、飛び起きる。外から聞こえた今の声は、なんだったのだろうか?
子どもや大人の声のトーンではない。アニメで聞く甲高い声に近いのか。とにかく、日常ではあまり聞かない声だ。
カーテンを開いて外を見ても、誰もいない。ゾッとしてしまう。気のせいだったのか? ……いや、確かに聞いた。
何か確認しないと、落ち着けない。身支度を調え、傘を握って外に出ようとしていたら声をかけられた。
「何しているのです?」
「あ、良夜さん」
クマの絵がプリントされたパジャマ姿の良夜さんだった。
昨日のパンツの件を思い出してしまい、若干の気まずさを覚える。それを誤魔化すために、元気よく挨拶をした。
「おはようございます!」
「おはよう。それで、雨も降っていないのに、傘を持って何をしようというのです」
「えっと、その……不審な声を、聞いたのです」
「不審な声?」
「はい。甲高くて、アニメっぽい声だったのですが、良夜さんは聞きましたか?」
「いいえ、聞いていないです」
「おそらく、敷地内で、そこそこ大きな声で叫んでいたと思うのですが」
良夜さんは、不審なものを見る視線を私に向けていた。そんなふうに見られると、本当に聞いたのかだんだん不安になる。
「どのような内容を、耳にしたのです?」
『おはよーーーー、朝だーーーーーッ!!!!』
「うわっ!!」
突然の叫びに驚いて、飛び起きる。外から聞こえた今の声は、なんだったのだろうか?
子どもや大人の声のトーンではない。アニメで聞く甲高い声に近いのか。とにかく、日常ではあまり聞かない声だ。
カーテンを開いて外を見ても、誰もいない。ゾッとしてしまう。気のせいだったのか? ……いや、確かに聞いた。
何か確認しないと、落ち着けない。身支度を調え、傘を握って外に出ようとしていたら声をかけられた。
「何しているのです?」
「あ、良夜さん」
クマの絵がプリントされたパジャマ姿の良夜さんだった。
昨日のパンツの件を思い出してしまい、若干の気まずさを覚える。それを誤魔化すために、元気よく挨拶をした。
「おはようございます!」
「おはよう。それで、雨も降っていないのに、傘を持って何をしようというのです」
「えっと、その……不審な声を、聞いたのです」
「不審な声?」
「はい。甲高くて、アニメっぽい声だったのですが、良夜さんは聞きましたか?」
「いいえ、聞いていないです」
「おそらく、敷地内で、そこそこ大きな声で叫んでいたと思うのですが」
良夜さんは、不審なものを見る視線を私に向けていた。そんなふうに見られると、本当に聞いたのかだんだん不安になる。
「どのような内容を、耳にしたのです?」