カゴの中の神饌をじっと見つめ、夕食の献立を考える。

「お餅にアスパラガス、大根、ジャガイモに菜の花、クルミ……」

 冷凍庫の中を覗き込むと、豚バラ肉を発見した。賞味期限切れでないことを確認したのちに、調理に取りかかる。

 まずはごはん――と思ったが、すでに炊けていた。良夜さんが用意してくれていたのか。さすが、おかん。非常に助かる。

 まずは、ひと品目から。冷凍豚バラ肉を解凍させ、アスパラガスに巻き付ける。
 焼き色がついたら、酒、みりん、砂糖、醤油で作ったタレを絡める。照りが出てきたら、“肉巻きアスパラガス”の完成だ。

「まずはひと品!」

 二品目は、味噌汁。細切りにしたジャガイモを煮ておく。あとは、火が通ったら味噌を入れるだけだ。