「自分でも、今、驚いています。ど、どうしよう……う、嬉しい」
生きていることがこんなにも嬉しかった日が、あるだろうか?
いいや、ない。
満月大神は手を伸ばし、私の頭を撫でてくれた。
『早く、本当の自分の体に戻って、元気になるんだ。それからここを再訪して、この町の人達のために、お菓子を作って』
「は、はい!」
返事と共に、意識が遠退いていく。慌てて鷹司さんを振り返ったら、手を振っていた。
満月大神は、微笑んでくれているように見える。
つごもりさんと良夜さんは、尻尾を振って見送ってくれているようだった。
糸が切れたように、プツンと意識がなくなった。
瞼を開いて最初に見えたのは、見知らぬ天井だった。
◇◇◇
生きていることがこんなにも嬉しかった日が、あるだろうか?
いいや、ない。
満月大神は手を伸ばし、私の頭を撫でてくれた。
『早く、本当の自分の体に戻って、元気になるんだ。それからここを再訪して、この町の人達のために、お菓子を作って』
「は、はい!」
返事と共に、意識が遠退いていく。慌てて鷹司さんを振り返ったら、手を振っていた。
満月大神は、微笑んでくれているように見える。
つごもりさんと良夜さんは、尻尾を振って見送ってくれているようだった。
糸が切れたように、プツンと意識がなくなった。
瞼を開いて最初に見えたのは、見知らぬ天井だった。
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