「心霊スポットだぁ~~~!!」

 やっぱりと言えば、やっぱりなのだが……

 私達を涼しい場所に連れていってくれるという、持明院先輩に着いて歩き、辿り着いたのは学校から15分程歩いた距離にある、このトンネルだった。

 心霊スポットといっても廃線になった昔の鉄道のトンネルで、今はもう使われていない廃トンネルという場所だ。

 辺りは草木が生い茂り、鉄クズの様な物が積んであるだけで、周りには何もない。

「このトンネルが、心霊スポットなんですか?」

 持明院先輩はポケットからあの手帳を取り出すと、パラパラとめくる。

「ここは昔、開通してすぐにトンネル内で事故があり、それから閉鎖になったそうだ」

 私は持明院先輩の持つ手帳が気になり、覗き込んだ。

 確か、以前に私と出会った時にもその手帳を見ていた。

「一体、なんなんですか? その手帳……」

 見るとそこにはビッシリと怪談話しから都市伝説、心霊スポットの地図等が書かれている。

「フっ、これはオレの心霊研究の集大成だ! こうして日々情報を仕入れて、実際に検証しているのだ」

 持明院先輩がそのやる気や探究心を別の所に向けてくれたら、地球温暖化も解決するんじゃないだろうか。

「もちろんここでは、幽霊の目撃談も頻発している! これは、若い男女がココに肝試しに来た時の話しなんだが……」


 ここからは持明院先輩の話しを、私の脳内再生でお送りするー



 ある若い男女4人が深夜、このトンネルに肝試しに来た。

 A男、B男、C子、D子としておく。

 4人はドライブの帰りに、怪談話しに興じていた。

そんな中、A男が以前から幽霊が出ると噂のあるこのトンネルの話しをしだした。

「絶対だよ、絶対! 俺の先輩が見たって言ってたんだから」

「ほんとかよ~」

 B男は茶化したが、C子はその話しに乗ってきた。

「そのトンネルの噂なら、あたしも聞いた事ある~」

「え~っ、マジかよ? じゃあさ、今からそこに行ってみない?」

「おぉっ!! いいね~暑くなって来たしさ、肝試しがてら行こっか!?」

 A男とB男はカナリ乗り気で話していたが、D子だけはなんだか浮かない様子だった。

「やめた方が良くない? そういうのってあんまり……」

「なに~? D子ったら、もしかして怖いの~? 大丈夫だよ。男二人もいるんだし~」

 C購入も肝試しには乗り気だった。

「よーし、じゃあ行ってみようぜ!」

 A男が車を走らせ、4人は廃トンネルの側の道に着くと車を停めた。

「こっから先は歩きだな」

「きゃ~、なんかドキドキしてきた~」