「俺、ベッドじゃないと嫌いなんだ。和風は親父の趣味」

へぇ……。

あのお坊さんがねぇ……。

そう思い、何度か『竜宮寺』で見たことのある、幽斗君のお父さんを思い出していた。

体格がよくて、人懐っこそうな笑顔を見せる人だ。

その笑顔を見ていると癒されていく気がする。

「ほら、見て」

窓際に立って幽斗君が私を手招きした。

「なに?」

そう聞いて近づくと――。

私が立っていた公園が、窓の下に広がっていた。

「ここから夢花が見えたんだ。ほんっと、どうしようかと焦った」

「ごめん……ね」

そう言い、俯く。

「謝る必要なんてない。悪いのは全部霊の仕業だ」

「うん……」

でも、迷惑かけてるよね……。

「あ……、そういえば幽斗君」

「うん?」

「どうして夜に窓の外なんて覗いてたの?」

私の素朴な質問に、幽斗君は顔を真っ赤にした。

え?

なに?

「べ……つにっ!」