目の前に豊満なバストがあるとどうしても不安になってくる。

「幽斗君はどんなのが好きなのかな……」

「は? 幽斗君?」

聞き返す咲弥の声に、私は慌てて首を振った。

小声で呟いたつもりだったのに、聞こえてたなんて。

「なんでもない」

「でも夢花、顔真っ赤だよ?」

そう言い、心配そうに私のおでこに手を当てる。

「大丈夫だよっ!」

ちょっと、自分の妄想が暴走しただけ。

付き合って数時間しかたってないのに、胸なんて気にする方がどうかしてる。

「ならいいけどさ。今朝の心霊写真のこと、どうするのよ?」

「あ、あれは幽斗君が家に持って帰って供養してくれるって」

「そうじゃなくてさ」

「え?」

「あの霊、もしかして夢花に憑いてるんじゃないの?」

その言葉に、一瞬心臓が跳ね上がる。

『ついてるのは動物霊、主に猫だな』

幽斗君の、あの言葉を思い出す。

「だ……大丈夫だよっ!」

気づいたら、私は平気なフリをして首を振っていた。

「幽斗君は霊感あるらしいんだけど、その本人が『大丈夫だ』って、言ってたから」

なんで?

なんでこんな嘘ついてるんだろう、私。