保健室に運ばれた私が目を覚ましたのは、丁度昼休みに入ってからのことだった。

目を開けた瞬間、頭の中がクラクラとメマイを起こした。

恥ずかしい……。

朝っぱらから教室であんな奇声上げて倒れるなんて……。

そう思い、布団で顔を覆い隠す。

でも、あの写真……。

あれは、絶対にやばいよね。

思い出すだけで背筋が凍る。

私の背中に憑いてたのかな?

だとしたら、今でも……?

そう思った瞬間、カーテンの開く音がした。

「……まだ寝てるか」

幽斗君の声だ。

私は頭から布団をかぶったままの状態で、なんとなく黙っていた。

ベッドの隣に椅子を移動させ、そこに座る音がする。

一応、心配してくれてるのかな?

黙っていると、ライターに火をつけるような、カチッという音がした。

まさか、タバコ?

こんな場所で吸って、バレたら私まで謹慎になってしまう。

「ちょっと!」

慌てて体を起こし止めようとしたとき――。

「起きてたのか」

そう言う幽斗君が手に持っていたのは、線香だ。

「……お線香?」