☆☆☆
「ゆーめーっ! 夢花ーっ!」
いつもの通学風景。
後ろからかけられる声に、私は反応しない。
「おっはよー!!」
そう言い、ポンッと肩を叩く咲弥。
あれ?
今日は背中じゃない?
「大丈夫ぅ? なんか、今日はいつも以上に老けてるけど?」
「え……? そう?」
なんとか顔を持ち上げて、咲弥を見る。
その瞬間、咲弥の表情が変わった。
口にくわえていたパンの残りが地面におちる。
「夢……花?」
「なに?」
真っ青になった咲弥の顔に、私は驚く。
「ど……したのっ! その顔!!」
顔……?
顔が、どうかした?
疑問に思う私の前に、咲弥は鏡を突き出した。
そこに写っていたのは――どう見ても、50代か60代のおばさんだ。
うそ!
なにこれ?
これが、私?
いつも、夢を見た後は確かに老けて見えた。
でも、小じわが見える程度だ。
今日みたいな、こんなことは今までない。
「なんで……」
声が震える。
「夢花、やっぱり病院で見てもらいなよ」
病院……。
私は強く首を振った。
何度も行ったよ、病院は。
「ゆーめーっ! 夢花ーっ!」
いつもの通学風景。
後ろからかけられる声に、私は反応しない。
「おっはよー!!」
そう言い、ポンッと肩を叩く咲弥。
あれ?
今日は背中じゃない?
「大丈夫ぅ? なんか、今日はいつも以上に老けてるけど?」
「え……? そう?」
なんとか顔を持ち上げて、咲弥を見る。
その瞬間、咲弥の表情が変わった。
口にくわえていたパンの残りが地面におちる。
「夢……花?」
「なに?」
真っ青になった咲弥の顔に、私は驚く。
「ど……したのっ! その顔!!」
顔……?
顔が、どうかした?
疑問に思う私の前に、咲弥は鏡を突き出した。
そこに写っていたのは――どう見ても、50代か60代のおばさんだ。
うそ!
なにこれ?
これが、私?
いつも、夢を見た後は確かに老けて見えた。
でも、小じわが見える程度だ。
今日みたいな、こんなことは今までない。
「なんで……」
声が震える。
「夢花、やっぱり病院で見てもらいなよ」
病院……。
私は強く首を振った。
何度も行ったよ、病院は。