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「写真……?」

私はポカンとして聞き返す。

「そう。今度僕が顧問をする写真部で、このカメラを使うんだ」

そういったのは、隣のクラスのイケメン新人教師、平野先生だ。

「廊下で偶然幽斗君を見つけて『写真を一枚取らせてもらってもいいか?』って頼んだら、『撮って欲しい人がいる』って言われてね」

その『撮って欲しい人』っていうのが、私……?

「なんで……? それ、ただのためし撮りでしょ? なんで私が?」

私は、カメラと平野先生と幽斗君を順番に見ながら首をかしげる。

「記念に、いいじゃない」

幽斗君はそう言い、半分強引に私の腕をひっぱる。

えぇ!?

記念って、なんの記念!?

つっこみたい部分は沢山あるが、カメラが向けられるとつい笑顔を作ってしまう。

「待って、幽斗君は一緒にとらないの?」

私が言うと、幽斗君は笑顔で「一人でどうぞ」と言った。

なに、それ!!

告白でもないし、一人で写真にうつれってか!?

意味わからないんですけど!?

唖然とする私へ向けて、先生はシャッターを切った。

「ちょっと待って、今の顔不細工!」

「いいじゃん別に。顔は今更変えられない」

慌てる私に対して、幽斗君は冷たい一言――。

なんだこいつ!!

「俺は、君の写真が一枚あれば充分なんだ」

「へ……? あんた、私の写真がほしいの?」

そう聞くと、幽斗君は大きく頷いた。

「だからわざわざ呼んだんだ」