☆☆☆
更衣室で体操着を脱いだ私は、それを思いっきりねじりしぼった。
ポタポタと汗のしずくが地面へ落ちる。
「すげぇ……」
咲弥はあきれたように呟く。
「なんでこの学校シャワーがないんだろうねぇ」
文句をたれつつ、ウエットティッシュで体を拭いていく。
「金がないから」
「なるほど」
さっさと着替え終えた咲弥はスカートのポケットに随時入っているチョコレートを取り出し、食べ始めた。
「そろそろチョコレートの季節は終わりだなぁ」
「チョコに季節なんかあるの?」
「ポケットの中で溶けるから」
「なるほど」
そんなどうでもいい会話をしながら、今度はタオルで体を拭く。
さっきよりも大分スッキリしてきた。
「咲弥匂い消しのスプレーかして?」
言いながら、スカートだけ先にはく。
「ねぇ、咲弥――」
スカートをはいて顔をあげると、咲弥はジッと更衣室の窓を見ていた。
「どうしたの?」
「なんか、気配がしない?」
気配……?
そして、ハッとする。
もしかして、覗き!?
慌てて制服を着込み、ジッと窓の外をうかがう。
その瞬間、ほんの少しだけ人影が見えたのだ。
更衣室で体操着を脱いだ私は、それを思いっきりねじりしぼった。
ポタポタと汗のしずくが地面へ落ちる。
「すげぇ……」
咲弥はあきれたように呟く。
「なんでこの学校シャワーがないんだろうねぇ」
文句をたれつつ、ウエットティッシュで体を拭いていく。
「金がないから」
「なるほど」
さっさと着替え終えた咲弥はスカートのポケットに随時入っているチョコレートを取り出し、食べ始めた。
「そろそろチョコレートの季節は終わりだなぁ」
「チョコに季節なんかあるの?」
「ポケットの中で溶けるから」
「なるほど」
そんなどうでもいい会話をしながら、今度はタオルで体を拭く。
さっきよりも大分スッキリしてきた。
「咲弥匂い消しのスプレーかして?」
言いながら、スカートだけ先にはく。
「ねぇ、咲弥――」
スカートをはいて顔をあげると、咲弥はジッと更衣室の窓を見ていた。
「どうしたの?」
「なんか、気配がしない?」
気配……?
そして、ハッとする。
もしかして、覗き!?
慌てて制服を着込み、ジッと窓の外をうかがう。
その瞬間、ほんの少しだけ人影が見えたのだ。