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「ヒドイです先生!」
話を聞いた来夢が、怒りの目を高見沢に向ける。
「弓長先生が可哀想です」
「やっぱり、そうだよな」
「ちゃんと謝ったんですか」
「もちろん……ついこの間だけど」
「この間? って、喧嘩別れしてから何年経ってるんですか」
「4、5、年? かな……。ハハハ……」
「ハハハじゃないですよ! そんなにずっと無視してたなんて」
「ずっと気にはしていたんだ。心配もしてたんだけど、仲直りするキッカケが
なくて、気づいたら何年も……」
高見沢は申し訳なさそうに肩を落として、うなだれる。
その姿に来夢はハアと小さくため息を吐くと口調を和らげた。
「それで、謝ったけど弓長先生は怒ってるんですか?」
「いや、それがそうでもないんだ」
「はい?」
てっきりそれが理由だと思っていた来夢は頭に?を浮かべるが、次の言葉でこ
れがただの喧嘩ではなかったことをすぐに思い出す。
「許してはくれたんだ。ただ、その後【豹変】したんだ。昔とは人が変わったみたいに」
「豹変!? あ! それがあやかしなごりですか」
振り向くと司が静かに頷く。