朝のSHR。

「転校生を紹介する」

担任の黒目(コクメ)先生のその言葉にクラスが一斉にざわつく。

「入れ」

黒目先生の声と同時に、ガラッと扉が開き、一人の茶髪男性が教室に入ってきた。


モテそうな顔です。

クラスの女性達は興奮し、男性達は警戒している。

でも、その雰囲気は……。


茶髪男性が黒目先生の隣に立った瞬間、変わりました。

クラス中が静まり返ったんです。


モテそうな茶髪男性の顔の左頬にあった上から下に一直線の傷。

その存在に皆気づいたからです。


「はじめまして。目白日向(メジロヒナタ)です」