『お姫様。学校は楽しいかい?』
『お姫様。悩み事があるなら、いつでもお父さんに話しに来て、良いからね』
『お姫様。前髪をやってあげよう!』
「なのに私は……」
「自分を責めないで、お姫様。
大丈夫……大丈夫……」
「姫」
「お母さん……」
私とお父さんの側に来ていたお母さんが右手で私の頭を撫でます。
「どうしてお母さんがお父さんと結婚したのか…分かるよね?」
「うん……。
ごめんなさい……。お母さん……」
「姫は謝らないの。
気づいてあげられなかったお母さんが悪いんだから……。
ごめんね……。姫……」
お母さんは私の頭を撫でるのを止めると、私と私を抱き締めてるお父さんごと、強く抱き締めました。