「うん……」

私は部屋から出て、ドアを閉める。

「行かないの?」

「どこに……」

「公園」

「行かない……」

「姫。彼とケンカしたの?
彼は友達? それとも、彼氏?」

「そんなわけないじゃん……」

「じゃあ、彼は何?」

「クラスメイト……」

「ただのクラスメイトが家まで来るの?
親しいから…」

「親しい人なんて居ない!!!」

私は大きな声で言いました。

「……姫?
どうしたの?」

「お母さん……。
私には今まで友達なんて居た事ないよ。
私は人間とあやかしの間に産まれた子だから……」