「先輩。目白さんに悪いと思ってるなら、目白さんを学食まで連れて行ってもらえますか?」

「姫華…俺は…」

「お願いします。先輩……」

「……分かった。連れて行く。
行くぞ。目白」

「先輩! 待ってください!!」

「はい! 歩け! 歩け!」

半分金髪、半分銀髪で鼻ピアスの不良先輩は、目白さんの両肩に両手を置き、目白さんの体を180度回転させると、後ろから押して歩かせて行きました。

ピンポーン。

部屋のインターホンが鳴りました。

私は学校から帰って来て、制服のまま自分の机のイスに座り、ボーッとしています。

コン、コン。

2回ドアをノックする音。

ガチャッ。

ドアが開く音。

「姫」

お母さんの声。

「姫と同じ高校の制服を来た男の子が来てるけど、知り合い?
茶髪で、左頬に傷がある子なんだけど」