「目白さんを……ボコボコにしないで下さい……」

「ボコボコにするよ」

「ボコボコにしないで下さい!」

「にらんでも……この気持ちは変わらないよ……」

「呪いますよ」

「三目ちゃんが……俺を?
呪えるの?」

「呪えますよ。私は……」

私は前髪に手を伸ばす。

「私は?」

「私は……」

『化け物!!!』

『気持ち悪いよね』

「俺のために、姫華が傷つかなくて良い」

右隣に現れた男性がそう言って、前髪に触れていた私の左手をつかんで、どかす。

「誰だ? お前」

「はじめまして。
目白日向です」