1時間前。

「目白の席は、委員長の隣な」

黒目先生が委員長の隣の席である窓際の一番後ろの空席を指差す。

「分かりました」

目白さんは教壇から下りると、自分の席を目指して歩き出す。

そして、私の席の左横を通り過ぎず、目白さんは止まり、

「ねぇ、名前教えて」

私の名前を聞いてきた。

「三目……です」

私が戸惑いながら答えると、

「下の名前は?」

下の名前まで聞いてきた。

「姫華……です」

「三目姫華?」

「はい……」

「目白! 何してる!
早く席につけ!!」

「はい!」