大事なこと? 一体何のことだ。

部屋に入ってきたじいちゃんは、テーブルを挟んで東和の正面に腰をおろす。
とりあえず、私も東和とじいちゃんの間に座ってみた。



「東和君。葵も帰宅したことだし、さっきの話を改めて説明してもらってもいいかな?」


じいちゃんにそう言われた東和は「ああ」と短く答え、私と目を合わせる。



「葵。隠り世って分かるか? 葵が生きているこの世界は現世(うつしよ)と言って、それと相反する死後の世界と思えばいい」

「へえ……?」

「隠り世は、あやかしが存在する世界だ。どうやらその隠り世の入り口の一つが、この神社の鳥居にある」

「え⁉︎」


それって、うちの神社があやかしの世界と繋がってるってこと⁉︎