「っ!」
衝撃的な光景に思わず硬直してしまうも、化け物は唸り声を上げながら身体が霧のように変化していき、そのまま消滅した。
そして東和は、空中で器用に方向転換し、私が座っている枝に両手で捕まったかと思えば、そのまま鉄棒のように一回転して、再び私の隣へと立つ。
「……あの化け物は完全に消えたのよね?」
恐る恐る尋ねると「ああ。復活することはない」と東和からきっぱりと言われ、安心する。
東和は、口元についていた赤黒い返り血を、自分の右手の甲でグイッと拭う。
化け物を食いちぎった牙は、いつもの八重歯に戻っていた。
「……ありがとう」
助けてくれた礼を告げると、
「お前に怪我がなくて良かった」
と……そう言ってくれるのだった。
衝撃的な光景に思わず硬直してしまうも、化け物は唸り声を上げながら身体が霧のように変化していき、そのまま消滅した。
そして東和は、空中で器用に方向転換し、私が座っている枝に両手で捕まったかと思えば、そのまま鉄棒のように一回転して、再び私の隣へと立つ。
「……あの化け物は完全に消えたのよね?」
恐る恐る尋ねると「ああ。復活することはない」と東和からきっぱりと言われ、安心する。
東和は、口元についていた赤黒い返り血を、自分の右手の甲でグイッと拭う。
化け物を食いちぎった牙は、いつもの八重歯に戻っていた。
「……ありがとう」
助けてくれた礼を告げると、
「お前に怪我がなくて良かった」
と……そう言ってくれるのだった。