その後、誰もいない教室でジャージから制服に着替え、通学鞄を持って生徒玄関を出る。


目眩はだいぶ落ち着いてきたものの、足取りは重い。

本当にどうしてしまったのだろう。
風邪かな。
ゆっくり寝れば治るだろうか。


そんなことを考えながら、神社に到着した。


鳥居では、いつものように動物のあやかしが数匹戯れていた。

ただいつもと違ったのは、ここ数日は私が帰宅すると拝殿前の掃き掃除をしていた東和が、今日は鳥居の前にいたこと。