学校が終わり、いつも通りの時間に家に着くと、今日も今日とて、東和が拝殿の前で落ち葉の掃き掃除をしていた。
「葵、お帰りー」
そして向けられる、これまたいつも通りの挨拶と笑顔。
何だか無性に腹が立つ。
「……ふん」
いつもは、一応〝ただいま〟くらいは返すのだけれど、今日はそんな気にもなれず、ほぼ無視して自宅の方へと向かう。
自宅は、社務所から歩いて五分ほどの所にある。だだっ広い訳ではないが、じいちゃんと私が二人で住むには十分すぎる大きさの一軒家。東和が住み着いてからは、少し狭いけれど。
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