実家が神社のせいかどうかは知らないけれど、物心ついた頃から〝普通の人には見えないもの〟というやつが私には見えていた。


それは、本来この世には存在しない。この世に命を持たない。



(あやかし)と呼ばれるものなのだと、じいちゃんがいつだったか教えてくれた。