春は、出会いの季節であり、別れの季節だ。
俺も、3年間お世話になった中学校に別れを告げ、地元の高校に入学した。そして、俺は中学に引き続き、剣道部に入部した。
部員20名と小さい部活だが、毎年県大会上位に入る強豪だ。
それもあって、俺はこの、韮崎第二高校に入ったのだ。
クラスも徐々に馴染んできて、最近は斜め右後ろの席の倉田莉央さんが気になったりしている。
いつも優しく、向日葵のような真っ直ぐな笑顔を浮かべ、クラスの中心にいる。その笑顔が、笑い声が、好きだ。
そんな想いが、なるべく表情に出ないようにするので、俺は精一杯だった。
時が経つのは本当に早い。気づけば、5月が終わろうとしていた。
そんなある日、俺が部活を終えて教室に入ると、莉央さんが俺の席に座っていた。
「倉田さん、そこ俺の席なんだけど」
「あ、ごめん。ちょっと外の景色見たくてさ」
彼女はそう言って、立ち上がった。
「でもどうして、俺の席なの?」
「んん、まあ、日が当たってたから、かな?私の席、柱で当たんないし」
よく分からない理由だ。
「別に座ったっていいでしょ?」
莉央さんが小首を傾げる。
「まぁ、いいけど」
そこで、クラスメートが次々と入って来て、俺と莉央さんはそれぞれの席に着いた。
俺も、3年間お世話になった中学校に別れを告げ、地元の高校に入学した。そして、俺は中学に引き続き、剣道部に入部した。
部員20名と小さい部活だが、毎年県大会上位に入る強豪だ。
それもあって、俺はこの、韮崎第二高校に入ったのだ。
クラスも徐々に馴染んできて、最近は斜め右後ろの席の倉田莉央さんが気になったりしている。
いつも優しく、向日葵のような真っ直ぐな笑顔を浮かべ、クラスの中心にいる。その笑顔が、笑い声が、好きだ。
そんな想いが、なるべく表情に出ないようにするので、俺は精一杯だった。
時が経つのは本当に早い。気づけば、5月が終わろうとしていた。
そんなある日、俺が部活を終えて教室に入ると、莉央さんが俺の席に座っていた。
「倉田さん、そこ俺の席なんだけど」
「あ、ごめん。ちょっと外の景色見たくてさ」
彼女はそう言って、立ち上がった。
「でもどうして、俺の席なの?」
「んん、まあ、日が当たってたから、かな?私の席、柱で当たんないし」
よく分からない理由だ。
「別に座ったっていいでしょ?」
莉央さんが小首を傾げる。
「まぁ、いいけど」
そこで、クラスメートが次々と入って来て、俺と莉央さんはそれぞれの席に着いた。