眠り男   





問題に取り組むよりも問題を忘れることで生きのびてきた



欲望が背中で床を這ってきてこちらのオレをがっかりさせる



CGで作った顔は病的だしかし上手にサッカーをする



少年が繰り返す「イブ」みずからの名前を一人称にしていた



3個入りプリンを一人で食べきった強い気持ちが叶えた夢だ



出てきてはいけないものが出てくると思えばやはり出る夢の中



つぶやいている場合だが重要なことをしている場合ではない



夕焼けの赤紫っぽい方を日付の変わるころにとりだす



つかのまのドサクサがありあのひとと乾杯のカチンを交わせない



寝るほどに疲れるようだ 起き上がりぼんやりとしてもう一度寝る