「カギが付いてたら入れないだろ?」


「それが……そうでもないんだよ」


言いながら、ベッドの下を探る神崎。


一冊のいやらしい本を手に取り「見ろ」と突き出してくる。


「は?」


「見てみろって」


表紙にCGの女の子が描かれていて、どう見てもそれは、パソコンの年齢制限付きゲームの紹介本だ。


「いや、俺こういうの興味ないから」


「いいから、見ろって」


「二次元とかそういうのはちょっと……」


「遠慮すんな」


本をぐいぐいと押し付けてくる神崎と、自分の中の見るくらい見てもいいかも、という思いに負けて、俺はその本を受け取ってしまった。


弱い、本当に弱い。


その本を恐る恐るめくっていくと自然と、あるページがめくれた。


そこに載っていたCGと言えども生々しい女性に、思わずふきだす。


けど、違う。


問題は雑誌の中身じゃなかった。