同年代の女子だけではなく先輩からも圧倒的な人気があり、ファンクラブなんかも作られている。


顔だって文句なしのファーストクラス。


そして……クラス一、学年一、学校内一の大変人なのだ。


俺は笑っている神崎を無視し、さっそく本題へはいった。


「お前な、なんで学校こないんだよ」


「は? だって今夏休みじゃん」


「違うだろ。その前から来てなかっただろ」


「あぁ、ちょっと色々な」


「色々ってなんだよ、お前ってなんか、そういうとこムカツク」


暑さのせいだろうか? 思ったことがスラスラと口からこぼれる。


ブレーキがきかない自動車や自転車みたいだ。


とても危ない。


危ないのに止められない。


「神崎、お前ってさすこし勉強できてすこしスポーツが得意ですこしカッコイイからって、思い上がってねぇ? お前みたいなのが登校拒否とかしてると、なんつ~か、嫌味にしか思えないっていうか。必死で学校いってる俺らのことバカにしてるっていうか」


言いながら、どんどん声がしぼんでいく。