つまりこれって、やっぱり弱点ってことなのかな。


否定できない俺を見て、神崎がついに声を立てて笑い出した。


食べかけのパンがボロボロと床にこぼれる。


「あ~!!!」


突然、優奈が声を上げた。


「流ちゃん、汚い!! しんじらんない!!」


14歳の妹がそう言い、神崎に向かって怒りだした。いきなり『流ちゃん』呼ばわりされた神崎はキョトンとしているし、俺はその様子がおかしくてたまらない。


ざまぁみろ。


人をマザコンって言ったり、妹が弱点だとか言うからだ。


優奈に怒られ続けている神崎が、俺に『SOS』の合図を出してきたけど、気付かないフリをして窓の外を眺めた。


空は快晴。


だけどいつもとは限らない、曇りや雨や台風や。


だからこそおもしろい。


うん、いいかもしれない。


それって最高だ。