☆☆☆
書斎へ戻って来た俺たちは二手に分かれて鍵を探す事になった。
神崎はソファの置かれている書斎。
俺はその奥の隠し部屋だった。
あるとしたら隠し部屋の方が可能性が高いと思ったのだけれど、部屋の中にあるのは大小のモニターばかりで、棚やデスクは見当たらない。
隠し場所がないのだ。
「こっちの部屋じゃないのか……」
ザッと確認しただけでもなにもない事がわかり、頭をかきながら部屋を移動する。
といっても、こっちの書斎は壁が本に覆われていて探すのは手こずりそうだ。
もしも本の間に鍵を隠していたとしたら、今日中に探し出すのは困難だろう。
神崎はデスクを確認しているから、なにもしないわけにはいかない。
俺は渋々本を手に取り、確認し始めた。
難しい経済書に、自己啓発書。
ミステリー小説に青春小説。
分厚い辞書も何種類も置かれている。
その一つ一つを手に取っていた時だった。
「あ」
神崎が小さな声でそう言ったのが聞こえてきて、俺は手を止めた。
「なにかったのか?」
本を確認する作業に飽きていた俺は、すぐに神崎の隣に立った。
デスクの1番上の引き出しが開かれた状態だ。
「いや、なんでもない」
神崎はそう言い、まるでなにかを隠すようにすぐに引き出しを閉めてしまった。
書斎へ戻って来た俺たちは二手に分かれて鍵を探す事になった。
神崎はソファの置かれている書斎。
俺はその奥の隠し部屋だった。
あるとしたら隠し部屋の方が可能性が高いと思ったのだけれど、部屋の中にあるのは大小のモニターばかりで、棚やデスクは見当たらない。
隠し場所がないのだ。
「こっちの部屋じゃないのか……」
ザッと確認しただけでもなにもない事がわかり、頭をかきながら部屋を移動する。
といっても、こっちの書斎は壁が本に覆われていて探すのは手こずりそうだ。
もしも本の間に鍵を隠していたとしたら、今日中に探し出すのは困難だろう。
神崎はデスクを確認しているから、なにもしないわけにはいかない。
俺は渋々本を手に取り、確認し始めた。
難しい経済書に、自己啓発書。
ミステリー小説に青春小説。
分厚い辞書も何種類も置かれている。
その一つ一つを手に取っていた時だった。
「あ」
神崎が小さな声でそう言ったのが聞こえてきて、俺は手を止めた。
「なにかったのか?」
本を確認する作業に飽きていた俺は、すぐに神崎の隣に立った。
デスクの1番上の引き出しが開かれた状態だ。
「いや、なんでもない」
神崎はそう言い、まるでなにかを隠すようにすぐに引き出しを閉めてしまった。