すると、さきほどと同じ地響きの音が響き渡り、消えていた本棚がスライドするように戻ってきたのだ。


神崎の姿が本棚によってかき消されて行き、やがてそこにはピッタリと本棚の壁ができていた。


「ひぃ!」


俺は思わず悲鳴を上げていた。


こんな映画みたいな仕掛けがあるなんて思ってもいなかった。


俺はすぐに銅像を横へ倒した。


すると、自動ドアのように本棚が横へスライドしていく。


その奥に変顔をしている神崎がいたので、ホッと胸をなで下ろした。


「ハジメ! ここがモニタールームだ!」


神崎は目を輝かせて言ったのだった。