「お姉ちゃんはっや!!」

「いやお前もな!」


冷蔵庫から冷えたお茶でもと部屋を出ると、隣の部屋からYUKIYA様Tシャツと中学の頃のジャージを身にまとった妹が出てきた。

「つかあんた寝てないんでしょ?クマ凄いよ」

目の下を指差しながら言う私に妹は笑いながら「そうなんだよねー」と言った。

「昨日のライブに参戦してたっていう子とSNSで繋がってさ、意気投合しちゃってー」

「へぇ」

キッチンへと向かう私の後ろをついてきながら妹は話し続けた。一睡もしていないのにそれはまぁベラベラと元気に。

「あ、お姉ちゃん私の分もー」

「はいはい」

冷房の付いていないキッチンはもちろん、リビングは蒸し暑く、さっさとコップに冷えたお茶を氷と一緒に注ぎ入れ、私は妹の分のお茶が注がれたコップを手渡して部屋へと戻った。

「でさーお姉ちゃん」

なぜが私の後をついて部屋に入ってきた妹の行動が理解出来なかったけれど、次の言葉で全てを察した。

「オフ会付き合ってちょーだい」

はい、出たよ。
また妹のお頼みタイムが始まりましたよ。

今度はオフ会ですか。
へぇへぇへぇ。嫌だね。
誰が行くもんですか。

「嫌だ」

「そう言わずお願い!!」

「むーりー」


今回は私は付き添いは致しません。