聞かれたサナも答えに詰まった様子で困り顔をみせる。それからサナは思案するように目をつぶって、少しして瞼を開いた。

「あの、わたしのわがままで泊めてもらっているんです」と、サナは言った。

それを聞いてミクは何か引っかかるようで、首をかしげる。

「それってよく聞く家出のやつ?」

「そのようなものですかね・・・」

サナの発言が気に入らないミクはサナに詰め寄り右手でサナをつきとばした。

「サナちゃんだっけ、私が言うのは変かもしれないけれど、もっと自分を大切にしなよ、見たところ若そうに見えるけど、一体、何歳なのよ?」

「十七です」

突き飛ばされ、萎縮したサナが答える。