目を覚ますと猛烈な吐き気に襲われた。動くことができそうにない。やばいと思った瞬間に顔の前にビニール袋が広がる。サナがビニール袋を持って目の前に待機していた。オレはすかさずビニール袋に胃に入っているもの吐き出した。サナが苦虫を嚙み潰したような顔をする。

「もう何回目だと思ってるのよ」

サナは愚痴をこぼしながらもオレが楽になるまでビニール袋を放さない。サナの言い回しからオレは気付く。どうやら寝たまま吐いていた事に。何か月に一回は、飲み過ぎてしまう。こうなると、オレは一日中吐き続ける事になる。