直接聞けない事をいくら考えてもきりがない。オレはいつものようにサナにシャワーを浴びる事を告げる。その度にサナは嫌な顔をする。それでも告げないと、またあの日の二の舞いになるよりもましだ。サナもそう思っているんだろう。嫌な顔をするが文句をいう事ない。

「じゃあ、わたし、夕飯の支度するね」

片付けをすましたサナが言い、キッチン向かう。

「今日はカレーだから」

「了解」とだけ答える。サナのカレーはとにかく甘い。砂糖を入れすぎる。それを指摘するとへそを曲げそうで言えない。